新聞発行しよう

1. ごあいさつ

私の新聞発行のきっかけ

私は2019年の1月から「真平新報」という個人新聞を月刊でWeb上に公開しています。


真平新報 2019年1月25日 創刊号


新聞発行のきっかけは、ずっと紙メディアへの憧れがあったこと、自分のDTPスキルを持ち余していたことなど、色々と理由はありますが、決定的なきっかけは子どもができたことでした。

90年代紙メディア最盛期に青春時代を過ごした世代として、学生の頃はムック本のようなものを作ったり、友人とミニコミ誌を発行したり、ローカルメディアのちょっとしたコーナーを担当したりもしましたが、単発だったり自然消滅してしまうものも多く、独自の紙メディアを定期発行するまでには至りませんでした。

ところが、子どもの誕生という実に単純で分かりやすい「ネタ」の登場によって、突如として定期的にまとまった情報が発信できるようになりました。

加えて、当時読んでいた作家 高野 秀行の青春ノンフィクション『ワセダ三畳青春記』に出てくる怪しげで馬鹿げた新聞「日本惰眠党 機関紙」なるものの存在と、やはり当時携わっていたタブロイド紙のレイアウト設計の仕事とが相俟って、ひとつ試しに自分の新聞でも作ってみるか、となった訳です。


『ワセダ三畳青春記』高野秀行 著

あなたの記憶と記録を新聞に

そんなわけで、様々な偶然が重なった結果、月に一度、趣味で新聞を発行するようになりました。新聞に掲載している内容は、自分のことや家族のこと、日常生活や身の回りのささやかで他愛のない出来事ばかりですが、逆にそうした収集しやすい内容だからこそ、上手く続いているのだと思います。

残念ながら、マスコミとしての新聞の発行部数は減少の一途を辿っているそうです。このままいけば、遅かれ早かれ新聞が無くなってゆくことは避けられないでしょう。ただ、マスコミとしての新聞は衰退していくかもしれませんが、私の発行しているようなミニコミとしての新聞は、もしかしたら生き残る可能性があるのではないかと思っています。

ブログやSNSではなく、あえて新聞というニッチな形で、あなたの家族や生活の記憶と記録を新聞に残してみるのも楽しいと思います。

私の限られた狭い知識ではありますが、私の持っている新聞づくりのあれやこれやを、ここで少しずつみなさんに紹介していければと思っています。

―― ひとこと ―――

「紙メディアへの憧れ」と書きましたが、私の新聞は紙での発行はしていません。基本的にWeb上での公開のみですが、紙の印刷物が必要になった場合は、コンビニエンスストアのネットプリントに登録しているので、いつでもどこでも紙メディアとしての発行が可能です。

便利な時代です。