Diary
9月17日(火)

三連休。というか、行き渋り中の子どもにとっては五連休。

映画に行ったり、プールで泳いだり、ドライブしたり、外食したりして、なんとなく連休っぽいことに取り組んではみたものの、些細なことで波風が立ち、事あるごとに衝突が起こり、連休を楽しむというよりは、休み明けの不安を紛らわそうとして、家族で無理くり取り繕うような、とても疲れる連休となってしまった。

うむ。

そして今日、休み明け。

子どもが寝床からなかなか出てこようとしないので、やはり難しいかな、と腹をくくりつつ、着替えを手伝ってやったり、学校の準備を手伝ってやったりしていたら、なんとなく子どもにいつもの調子が出てきたので、あとは妻に任せて、私は一足早く家を出た。

上手く行けなかった時には、すぐに引き返すことも念頭に入れ、電車に乗ってしばらくすると、「学校へは行ったよ」と妻からメールがあり、ひとまず今日のところは乗り越えたようだ。

就学直後の登校拒絶の経験を踏まえると、おそらくまだ暫くは一進一退が続くと思うが、いちばん大事なことは、通学に拘りすぎて家族全員が憔悴してしまう前に、上手く切り替えること。あと、休んだ時の子どもとの過ごし方。

これは本当に大事。




と言いつつ、ここ数日うまく眠れず憔悴し、子どもと上手く過ごせていないのは私の方なので、なかなかどうして困ったものです。

まあしかし、ここに日記を書いていられるうちは、どうにかこうにかできているのだなと思って下さい。

9月2日(月)

今日から新学期。

朝から子どもは、久しぶりのランドセルには筆箱やら通知表やら連絡帳やらを詰め込み、両手には防災頭巾やら自由研究やらを抱え込み、なんとか無事に、登校していったようである。

子どもの就学が始まってからは、新学期は親にとっても新学期。もう少し緩やかに過ごしていた保育園の日々が、今はとても懐かしい。

うむ。

さて、今学期はどんなことが巻き起こるのでしょうか。




昨日は十数年ぶりに地元のとある活動でお世話になった方々とお会いしてきたのですが、再開発による地元の変容ぶりはもちろん、お世話になった方々にも様々あって、隔たった月日の長さの残酷さに直面せざるを得ない面がありました。

一方で、これだけ月日を経ても、とてもざっくばらんに話ができるかつての関係性が、まだお互いにしっかり残っていたことに、素直に感動してしまいました。

9月3日(火)

昨晩、尿意で深夜に目が醒めてから、なんだか上手く眠れないまま朝を迎え、朝方に少しうとうとしかけたら、寝坊してしまったのだが、妻が先に起きて朝の家事全般はもちろんのこと、私の弁当まで作ってくれていた。

かたじけない。

さて昨晩は、夕食後に子どもと『8時だョ!全員集合』を見て馬鹿笑いしたあとに、駒の動きを覚えたり持ち駒の使い方を教えながら将棋を一局指した。

寝際に妻と子どもは小倉百人一首をいくつか暗唱してから就寝。やってることだけ見るといつの時代だ? と思いつつ、私も就寝したのだった。

新学期。傍から見た限りでは、まずまず安定した滑り出しのようだが、朝は子どもが起きてくるまで、まだ少しだけ緊張している自分に気付く。就学初年度のあの衝撃を、未だに引きずってしまっているのだ。




子どもの仲の良い友人が夏休みいっぱいで学童クラブを辞めてしまったそうです。

ここでも何度か書いていますが、今年度から学童クラブの定員が増えたことと、責任者が変わったことにより、子どもたちの学年に対する制約が強まったり、新しいルールが課せられたりすることが多々ありました。

今回辞めてしまった子はそうしたことに対して、しっかり自分の言葉で憤りを漏らすような子だったので、もしかしたらかなり窮屈さを感じていたのかもしれません。

まあもちろん、そろそろ大人の管理の目から離れたくなる年頃でもありますし、ご家庭の事情もあるので軽々なことは言えませんが、少なくともうちの子において、そうした自意識の萌芽はまだ認められません。

9月4日(水)

さて昨日は、新学期二日目にして全五十問の漢字確認テストがあり、なんと合格点(90点以上)に達するまで追試が行われるそうである。

うちの子どもは、夏休み中に何度か漢字の復習をしていたので、なんとか一発で合格したようだが、家で復習させていなかったら何度か追試を受けることになっていた内容だと思う。

こうしたテストのやり方は学習意欲を削ぐだけでなく、学校に対する苦手意識が確実に植え付けられる。新学期が始まると報道各社から必ず「学校行きたくない ~」と題した記事が出るのだから、こういうところから変えていくべきだと思うのだが。

更にテストだけではなく、新学期二日目からしっかり宿題も出て、子どもとしては泣きっ面に蜂だったようである。

もちろん家庭学習も大事だと思うが、まだ義務教育前半の基礎の基礎だからこそ、家庭が負担しなくても学校で完結できるような対応ができないものだろうかと思うのだ。

またつまらぬものを斬ってしまった…

でも、宿題のおかげで、家で将棋も百人一首もやる時間がなくなってしまったのだから仕方ない。




命の心配をせずに外に出られる日が来るなんて!

そんな当たり前のことすら、想像するのも難しくなるぐらい、長く暑い日が続きました。本当に。

9月5日(木)

昨晩は珍しく宿題も夕食も早めに終わったので、買い物と夕涼みがてら子どもと散歩に出掛けた。

保護猫なのか地域猫なのか、とにかくとても懐っこい猫たちが戯れている場所が近所にあって、散歩ついでに久しぶりに訪れてみたところ、ここ最近、寝る前にYouTubeで保護猫動画ばかり見ていたせいか、私の猫の扱い方が格段に上達しており、文字通り手のひらで転がすようにして、猫たちを陶酔の境地へと誘うことができるようになっていた。

子どもにも扱い方を教えてやると、みるみる間に猫がスリスリ ベタベタ ゴロゴロ ニャーニャーしてくるので「スゴイ!」と驚いていた。

フッフッフッ。

満足して家に帰り、風呂に入ってから子どもと一緒に『8時だョ!全員集合』で馬鹿笑いしながら幸せな時間を過ごしていると、突如として全長6㌢ぐらいのアシダカグモがモニターの裏から現れた。

アシダカグモとしては小さい方だが、家の中に現れる虫としてはなかなかの大きさと俊敏な動き。益虫とは言えかなり気持ち悪い。

子どもに見張って貰っている間に、急いで捕獲グッズを持ってきたのだが、時既に遅く、子どもが色んなものを散らかしっぱなしにしたままの区画に紛れてしまっていた。物をどけたり、ひっくり返したりしながら、必死に捜索するも見当たらず、どうしたものかと悩んでいるところに子どもの悲鳴が轟いた。

少し離れて私の捜索を見守っていた子どもの足元からクモが出てきたのである。すかさず捕獲し、すぐに屋外に逃がし、一件落着と思いきや、子どものパニックによる絶叫は収まらず、床に足を付けられないと言うので背負って寝室に連れて上がったのだが、今度は身体をベッドに横たえるのも「ゼッタイムリ!」だと言い出す始末。

結局、私や妻に乗っかるようにして横になって就寝したのだが、「家の周りをクモに包囲される夢をみた」と言って、朝から大騒ぎ。おかげで今日も、寝不足の朝を迎えたのだった。

まあしかし、これを機に少しでも子どもに整理整頓の意識が芽生えると良いのだが。どうだろう。




朝、通勤電車に乗りながら「子どもは登校したかな」とか、昼、昼食を食べながら「子どもは給食食べてるかな」とか、三時、休憩をとりながら「子どもは学童行ったかな」とか、この8年間、事あるごとに子どもの心配をずっとしてきていますが、子どもの心配じゃなくて、実は自分の心配をしているのではないかと感じています。

9月6日(金)

前々から、子どもが将棋をやりたいと言っていたので、会社の休憩室の片隅で埃をかぶっていた将棋盤と駒を貰って帰ってきたのだった。脚付きの立派な将棋盤もあったのだが、流石にそれは辞退させて頂いた。だって、ねぇ。

そんなわけで、ここ最近、その盤と駒を使って普通に将棋を指していたのだが、昨晩、こんな遊び方もあるよ、と将棋崩しを教えたら、それからずっと将棋崩し。今日も朝から将棋崩し。

面白いのは分かるけど、ちょっとさぁ、ねぇ。

さて、巷で騒がれている米の品薄状況だが、我が家にはまだ備蓄もあるし、そろそろ新米も出てくるし、しばらくすれば元に戻るだろうと呑気に考えていた。

品薄が大騒ぎになりはじめた時も、我が家が利用している生協では問題なく流通していたので、なんとなく自分たちには影響ないこととして捉えていたのだ。

ところが、我が家の米が残すところ5㌔となったところで、生協からの欠品連絡。我が家の消費量からすると5㌔の米はだいたい半月強といったところ。

突如として直面した我が家の米不安。新米が先か我が家の備蓄が先か。さて今後の展開は如何に。




ワイヤレスイヤホンでスマートホンからサブスクの音楽を聴くことが主流の中、私はMP3プレイヤーに有線イヤホンを繋げて音楽を楽しんでいます。

新しいプレイヤーなのでワイヤレスイヤホンも使えるのですが、ワイヤレスの利便性よりも紛失という新たな怯えを背負い込むことが嫌なのです。怖いのです。

9月7日(土)

昨日、子どもの学校の保護者会があったのだが、今回は妻に参加してもらった。

ほぼ全員が参加する学年始まりの保護者会とは違って、学年半ばの保護者会はそれほど重要視されないのか、参加率は三分の一ぐらいだったそうだ。

そんな、どことなく締まりの無い保護者会だったが、新たな動きとして「自主学習ノート」という宿題が追加されるとの報告があったそうで、妻はママ友たちと「火種がまた一つ増えますね」と、苦笑いと溜め息を共有してきたようである。

うむ。

おまけにPTAからは、今年度後半の校庭開放当番を、ひと家庭あたり3~4回お願いしますので、希望日を出して下さい、との連絡があった。

小学校は、家庭の負担ばかりが増えていく。




三週連続土曜出勤、そして来週も。

控えめに言っても地獄です。

9月9日(月)

この場では、いろいろと愚痴めいたことばかり書いているが、新学期が始まって一週間、今のところ子どもの様子はわりと穏やかなため、実に円滑で長閑な日々を送っている。

何かと懸念の多い夏休み明けの滑り出し。巷では「行き渋り」という言葉が話題になっているようだが、とりあえず、なんとか無事に乗り越えたようである。

うむ。

さて、子どもの友だちの中では、習い事に通い始める子が増えはじめていて、「〇〇ちゃんは公文で、〇〇ちゃんはバレエで、学童来なかった」と言って、子どもが学童クラブから一人で帰ってくることが多くなった。

おそらく、学童クラブに通うのが難しくなるであろう、来年度のことを見越しての習い事だとは思うのだが、もう既に、平日の習い事で学童クラブに通う時間がないので、学童を辞めてしまった子もいる。

週末も習い事の発表会やら検定やらテストやらの他にも、地域の活動やスポーツクラブに加入している子も多いので、放課後はおろか週末も忙しい子どもたちである。

うむ。

習い事三昧の同級生は私の時代も少しはいたが、お互いに習い事で忙しくて、友だちと遊べない時代になろうとは。

ちなみにうちの子は、3年ちょっと通っていた水泳教室を去年の春に辞めて以降、あの手この手を使ってこちらが促しても、習い事の類には一切興味を示しません。




先日の「我が家の米不安」の日記を読んで下さった方から、なんと米を頂きました! 直接お礼を言えなかったので、この場を借りてお礼申し上げます。

9月10日(火)

昨日「実に円滑で長閑な日々を送っている」と書いたばかりだが、早速撤回しなくてはならない。

やはり原因は、就学開始当初からずっとずっとずぅ~っと懸案となっている子どもの宿題である。

先週は渋々ながらも、なんとか自力で取り組んでいたのだが、昨日は夕食前に5分ほど取り組んだかと思ったら、それから15分ほど大泣きして、もうやらないとなってしまった。

夕食後、泣いたり喚いたりする子どもを宥め賺しながら、妻が付きっきりで40分。なんとか算数と国語の宿題は終わらせたのだが、音読までには至らず、時間切れ。

たかが宿題によって、我が家の家庭生活のほとんどが奪われ、学習に対する子どもの興味や意欲も阻害される。

少なからず今の我が家にとって宿題は、百害あって一利もない。




宿題を全否定するわけではありませんが、子どもの状況や授業の進捗によって、宿題が課される適切な時期や量があると思います。少なくとも、そうしたことを無視し、学年全員一律にノルマのように毎日課される宿題には有害さすら感じています。

宿題以外にも、今の子どもたちを取り巻く状況は、昔に比べても相当に不条理で理不尽で抑圧的で過酷です。「行き渋る」方がまともな反応だと思ったほうがいいかもしれません。

9月11日(水)

昨晩は夜中に暑さで目が覚めて、そのまま上手く眠れなくなってしまった。おかげで、かなり寝不足気味の朝を迎えたのだが、しかしこの暑さ、いつまで続くのだろうか。

うむ。

さて、昨晩も妻が付きっきりで子どもの宿題対応をしてくれたのだが、状況はあまり変わらず、むしろ就寝時間に影響が出はじめているので、これ以上悪化する前に、早めに学校に相談してみようと思っている。

うむ。

一筋縄ではいかない我が家の子育ては、今に始まったことではないのだが、いやさて、どうなることやら。




宿題以外のところでは、友だちと一緒に仲良く登校し、お互いにお泊りの計画を立てたり、お喋りに花を咲かせているようなので、まあとにかく今は宿題です。

9月12日(木)

今日は妻の誕生日なのだが、子どもが熱を出してしまい、妻は子どもの看病をしながらの在宅勤務。午後は私が半休をとって、帰りがけにケーキを買ってきてバトンタッチの予定。

こうしたタイミングの悪さと夫婦の綱渡りのような対応は、子育てをしていれば通常運転の範疇に入る。まあ、控えめに言っても子育てあるあるの部類だとは思う。

うむ。

たとえば、私の友人や知人などの身近なところで、すぐに思い出せるものだけでも、保育園帰りに毎日子どもが愚図って公園で一時間立ち往生だとか、子どもが急性疾患で二週間の入院中だとか、学校まで付き添わないと子どもが登校できないだとか、子どもが姉妹二人で学校に通えなくなってしまっただとか、実は子どもが毎朝遅刻していただとか、子どもが家から外に出れなくなってしまっただとか、希望の学校に入ったのに突然行かなくなってしまっただとか、そもそも子どもに障がいがあるだとか、はたまた、パートナーが子育てにまったく関わってくれないだとか。

とにかく、軽いものから重いものまで、子育てに関する悩みはいろいろあって、そのどれもこれもが、どこかに相談したり助けてもらったりできるわけでもなく、根本的にはそれぞれの家庭で毎日どうにかこうにか対応しているのが現状だ。

しかも、日々の子育てに必死に奔走する親に対して、世間からは心無い悪口や言われない揶揄を受けることもよくある。

子ども。増えるわけ無いよな。




ここ三ヶ月、毎月子どもが熱を出しているのでちょっと心配です。

まあ、こう暑いと体調崩すのも当たり前のようにも思いますが。

9月13日(金)

おかげさまで子どもの熱は下がり、だいぶ調子を取り戻したかのように見えたのだが、行き渋りで今日も学校を欠席。

よくよく話を聞いてみると、宿題の件も含めて授業のやり方や学習の内容や担任教諭との折り合いなど、けっこう根の深い不安や不満があるようなので、一時的な行き渋りというよりは、まずまず大きな難局に発展しそうな気がしている。

一昨日、担任教諭に連絡し、宿題の件に関しては一定の方針が定まったばかりだったのだが、こうなってみると対応に出たのが遅すぎたかとも感じ、反省しかない。

とりあえずこのまま三連休に突入するが、休み明けに向けて、お互いが変に過敏にならないよう、気をつけなくてはいけない。

まあそんなわけで、今日も仕事は午後半休で帰らせてもらうのだが、いやさて、どうなることやら。




入学直後のクライシスが頭を過って胃が痛くなりますが、あの時同様に、なるようにしかならないと腹をくくるしかないですね。