Diary
6月15日(日)
妻子はサークル活動、私は掃除夫、そんなの日曜日の午前中。
うむ。
私の「まだ行かないの?」という何気ない一言に、例の如く子どもが出掛けに臍を曲げ、一時は「出掛けない!」となったものの、妻の献身的な説得により、どうにかこうにか出掛けて行った妻子である。
もしあのまま子どもが出掛けなかったら、今週も掃除ができなかったところ。
ここ最近、予定できないことや計画できないこと、自分では制御できないものが多過ぎて、なにもかもが行き当たりばったり。
地味に疲弊を蓄積している。
しばらく裏庭を放置していたら、私の背を超える大きさの木が生えていました。
昨日、雨降る前に少し時間ができたので、どうにか伐採することができましましたが、木の存在に気づいてから既に半年以上が経過していたので、なんともはや。
―― 本日の備忘録 ―――
クローゼットルーバー修理不成、八丈島レモンサワー、角煮丼ダブル。
6月2日(月)
先週に引き続き、今週も週明け月曜日の欠席。
担任の先生が変わった事で、何か前向きな変化が起こることを願っていたのだが、今学年も二ヶ月経過した今、あまり芳しいとは言えない状況だ。
うむ。
週末も、私が出掛けている間に妻子で衝突があり、毎度の事ながらも妻の憔悴具合が著しいため、妻に一任している放課後の子どもの対応なども見直さなくてはならない。
もちろんそれも、学校へ行ってくれればの話ではあるが。
私の職場の方も、労働組合が在宅勤務の実施について、積極的に会社に働きかけてはくれているが、今すぐにどうにかなるような話でもないので、今後、欠勤や減給、減俸なども覚悟しておかねばなるまい。
不登校の子どもの見守りのための退職は、どこを覗いても、どこを読んでも、どこに尋ねても、あまり奨励されていないようなので、とりあえず在職だけは、しっかりしがみついておこうと思う。
しかし、なんだかなぁ。
一日中一人にしておく訳にもいかないので、仕事を休んで子どもに付き添っているわけですが、正直言って暇です。
―― 本日の備忘録 ―――
普通の生地もピザは美味しい、今日は一日在宅の模様、不登校友だちが訪ねてこないかな。
6月3日(火)
今日も欠席の子どもである。
うむ。
一日ならまだしも二日目となると、いくら覚悟をしていたとしても、反射的に身構えてしまうのは仕方のないことだ。
子どもが学校を欠席した時は、動画は1時間までで、見終わったら1時間の間をとる、ということ以外には特に細かなルールは決めず、無理なく過ごすようにしている。
思い返せばこれまでも、育児休暇で2ヶ月半、コロナ禍の緊急事態宣言で3ヶ月、コロナ罹患で1ヶ月、そして昨年末の不登校、まとまった期間をほぼ家の中で子どもと一緒に過ごしてきた経験がある。
そうした経験から、変な規制や制約を自分や子どもに課すことによって起こる、衝突や消耗や混乱などが身に沁みている。
だから基本は、無規則、無目標、無目的、無達成。
つまり、行き当たりばったりで気楽に過ごすことが一番良いのだが、現代社会に毒された我々にとって意外とこれが難しい。
試練である。
あと、家にいるとどうしても、昼食時にアルコールに手が伸びてしまいそうになるのですが、今日はノンアルビールを用意することで、なんとか誤魔化すことができました。
でもやっぱり物足りないですね。
―― 本日の備忘録 ―――
風船バレー、家の中の家づくり、花火絵、プラモデル、粘土モデリング。
6月4日(水)
今日も欠席した子ども。これで三日目。週の半分。
うむ。
昨晩、友だちが我が家に来てくれたので、少し気分転換になったかと思っていたところ、朝こそ起きてきたものの、モニターの前に寝っ転がったと思ったら、まったく動かなくなってしまい、私が出社したあともそのままズルズルと登校時間になってしまったようだ。
今日は一日、妻が在宅勤務の傍らで付き添ってくれている。
これまでも、今朝のように登校時間直前までどうなるか分からない状態は何度も経験しているし、うちの子の場合、登校時間の時点で欠席を決めたら、途中から遅刻して登校することはまずあり得ないし、こちらも登校を無理強いしないようにしたので、ズルズル引っ張ることなく朝の時点で覚悟は決まる。そこだけは潔いと言っていい。
ただ、これが今日だけのことなのか、明日も続くのか、来週も続くのか、来月は、来年は、と考えると、たかだか三日目とはいえ、毎朝気が遠くなるような思いになることは確かであるし、正直しんどい。
いつか慣れる日が来るんだろうか。
とにかく三日目、たかだか三日目、されど三日目。
授業が退屈すぎる。課題が多すぎる。テストが多すぎる。宿題が多すぎる。多数決が多すぎる。行事が多すぎる。決まりが多すぎる。
今の公教育に内在する「多すぎる」問題が、子どもの行き渋りの根っこにあるようです。
ただ、こうした類の公教育で叩き込まれる「狭い枠組みのルールに従い、与えられたタスクを着実にこなす能力」の価値は、これからの社会では急速に衰えていくだろうとも思うので、それに抗う子どもの予測不能で遠回りで効率の悪い日々の成長を、できる限り肯定したいと思っています。
まあ、とても大変なことですけど。
―― 本日の備忘録 ―――
チーかま、ととは遊んでくれたのに、YouTube Kidsの使い方、いよいよ機種変更。
6月5日(木)
欠席四日目の子ども。
こうなってくると、しばらくは厳しい状況が続くような気がしているが、どうなることだろう。
うむ。
さて昨日、夕方に学校から連絡があり、担任の先生と電話ごしで話しをした子どもだが、話した直後は登校を示唆する発言が出たものの、今朝になってみて「やっぱり行きたくない」となる。
新しい担任の先生は、子どもとの意思疎通を大切にしながら、子どもの意見や意志をできる限り尊重し、きめ細やかに責任を持って対応してくれていると、親の目から見ても感じている。
ただ、子どもの目から見ると少し違っているようで、いくら先生が親身になってくれようが、寄り添ってくれようが、優しかろうが、楽しかろうが、最終的には嫌な課題を強要してくる厄介な存在でしかないようである。
もう少し過激に言えば、親密な関係を構築しながら、支配と虐待を加えてくるDV加害者と、さほど変わらないというか、少なくとも構造的にはぴったり一致するので、それはまあ、しんどい筈である。
どうしたものか。
子どもが再度こうなることを予想し、かつ仕事に穴を空けないためにも、この半年間ずっと会社に在宅勤務の実施を訴えて来ましたが、いよいよ見送らざるを得ない仕事の案件が出てきてしまいました。
流石にすべては面倒見きれないので、私は私のできる限りのことをやるまでです。
―― 本日の備忘録 ―――
木片削りに夢中、地元の発展と衰退、コール前のサービス終了アナウンス。
6月6日(金)
今日も欠席のため、今週は一度も出席できなかった子どもである。
うむ。
子どもの不登校のことで、良かれと思って「ずっと不登校だったけど、今では上手くいってる知り合いいるから、ぜんぜん大丈夫だよ」というような内容の助言をしてくれる人がよくいる。
もちろん、ありがたいことではあるのだが、不登校で辛いのは、今まさに目の前にある困難な現実の対応と、援助や支援の圧倒的な少なさにあるわけで、とてもじゃないけど、この苦難を抜け切った後の未来のことなど、まったく考えられないのである。
しかも、こうした話は、上手くいった事例は表に出てくるが、駄目だった事例は出てこない、といった生存バイアスのような面も大いにあるので、励ますつもりで助言してくれているのは重々承知なのだが、結局のところは他人事なんだよな、とシラけてしまう自分がいる。
愚痴ばかりでいけない。
一週間まるまる欠席してしまったので、週明けて何事もなく登校するとは考えにくいですよね。
来週は出社できるだろうか。
―― 本日の備忘録 ―――
家族全員寝不足の日々、顧客向け講座断行、14時早退、今週だけで2D5H消化。
6月7日(土)
唐突に訪れた、一週間におよぶ子どもの不登校。
うむ。
文科省では、年間30日以上の欠席を不登校の定義としている。
うちの子の場合は、半年前の一ヶ月近い欠席と今回の欠席を合わせれば、30日を軽く超えるのだが、今回は年度を跨いでいるので、まだ不登校にはあたらない。
まあ、数え方の問題でしかないわけだが。
しかし、半年前の不登校の経験があったおかげで、ある程度の耐性ができており、子どもも我々も前回ほどの苦悶はなく、今回はどちらかというと淡々と過ごせている。
それこそ、達観や諦観ほどの境地にはまだ至らないが、悲観はしていないといったところだろうか。もちろん、それと同時に、楽観も傍観もできない面があることも重々感じている。
まあそれでも、端的に言って第二の試練ではあるので、まずは週明けどうなるか。
今日は土曜日出勤をしているのですが、仕事帰りにサービス終了が残り10ヶ月に迫ったFOMAのガラケーを手放す予定でいます。
i-modeの頃から合計すると26年。実に四半世紀以上もお世話になったので、お別れ会も兼ねて一人で呑んで帰ろうと思います。
―― 本日の備忘録 ―――
プラモデルを奪われ作られる、職場の引っ越し作業、ガラケー最後の日。
6月9日(月)
先週は一週間まるまる学校を欠席した子どもだが、週明けの今日は一転して、大きな支障もなく登校したようである。
うむ。
あまり想定していなかった出来事だったので、「変に無理してなければいいけど」とボヤいていたら、実家の母から「子どもの決断を応援してあげなさい」と言われ、まあ、気持ちは分かるけど、そういう事でもないんだよなぁ、という感じである。
まあしかし、今週はどうなることだろう。
土曜日にdocomoのFOMAのガラケーを手放してきましたが、結局スマートフォンにはせず、4G対応のXiのガラケーに機種変更してきました。
まだまだガラケー人生は続きます。
あと、機種変更に2時間半もかかり、代理店の入っている駅ビルが閉まってしまいました。仕方ないので、担当してくれた窓口のお姉さんと、社員通用口から帰宅しましたが、私以外にもまだ残っているお客さんが三組いました。今はこんなもんなんでしょうか?
―― 本日の備忘録 ―――
電話帳整理で思い出に浸る、27年間機種変更0円記録達成、5000ポイントゲット。
6月10日(火)
今日もなんとか登校はしたようだが、嫌々感は満載なようである。
うむ。
昨日は私が仕事を早退して、子どもの放課後の対応をしたのだが、一週間休んだわりには、機嫌良く友だちと一緒に下校してきて、家でも楽しそうに過ごしていた。
子どもの行き渋りや不登校が顕著になってから、もうすぐ一年になろうとしているが、担任の先生はもちろん、他の先生方と遣り取りをすることも増え、それまで見聞きしていた評判とはまた違う先生の横顔を垣間見ることができたり、あの評判はこういう事だったのか、と妙な答え合わせができたりもする。
まあ、それもこれも子どものおかげ。そう思わないとな。
ただ、少なくとも、学校の内情がより良く見渡せることは確かである。どれも深刻な内情だが。
昨日、NHKの連ドラ『あんぱん』で、放送時間全体を使って「新兵いじめ」を扱っていました。
これまでの、どちらかというと安穏な物語の展開から一変、苛烈で理不尽な暴力描写を目の前にした子どもは、けっこうな衝撃を受けていたようです。
私も昔、晩酌で少し酔った祖父から「新兵いじめ」の話はよく聞きました。新兵も真平も、いじめないで下さい。
―― 本日の備忘録 ―――
パールライス臭、しんかい6500[1/72]、引っ越した職場環境に慣れない。
6月11日(水)
今日もなんとか登校した子どもだが、今月末に予定されている文化芸術祭、いわゆる「学芸会」には参加しないと宣言していったようである。
うむ。まあ仕方ない。
実はこの芸術祭で、子どもの学年が行う演目に酷似した内容の台本を妻がネット上で見つけてしまい、こんなところまでネット転用なのか、と驚いていたところである。
もちろん、完全オリジナル作品でやれ、なんて無茶なことは言うつもりはないが、定番の既存作品はもちろん、古典の童話や寓話もたくさんあるはずなのに、なぜわざわざネット上の謎の台本から? と訝しんでしまった。
あと、児童の負担を考えてのことだとは思うのだが、同一の役を複数人で交代して演じる(一役6人!? とか)ことや、学年全員を舞台にあげるための無理な演出にも閉口してしまう。
舞台には、様々に魅力的な裏方の役割や仕事がたくさんある筈なのだが。
うちの子どもは相変わらず大変な感じですが、社会の方もあちらこちらが大変なことになってきていて、むしろ一周回って、うちの子どもは平気なのではないかと本気で思っています。
―― 本日の備忘録 ―――
ペーパークラフト印刷出勤、コマツ G40 ブルドーザー、三輪素麺 蔵熟二年物。
6月12日(木)
今日もなんとか登校した子どもである。
うむ。
子どものクラスではないのだが、同じ学年の主任の先生が病気療養でしばらく休むことになってしまったようだ。
もしかしたら、昨日書いた学芸会の演目選定も、その辺りに理由がありそうではあるのだが、この4年、子どもの学年だけみても、毎年のように過労と思われる体調不良によって先生の欠員が出ていて、素人目からしても由々しき事態になっている。
どちらかというと潤沢な自治体の筈なのだが、こうしたことからも公教育の構造が脆弱さが、先生たちの努力だけではどうにもならないところに来ているのだな、と感じることが多い。
公教育が駄目になれば、自ずと私学も駄目になり、いずれは国全体の教育が取り返しのつかないところまで沈んでいくのだろう。
なんだかなぁ。
最近、子どもが家の壁を使ってよく逆立ちをしているのですが、食後にも関わらず平気な顔して逆立ちしているので感心させられます。
子どもを見習って、私も久しぶりにちょっとやってみたのですが、生命の危険を感じたのですぐに止めました。
―― 本日の備忘録 ―――
夕飯はサボリィタリアン、午後半休、羽毛布団はもういいだろうか。
6月13日(金)
先週の一週間連続欠席から一転、今週は一週間連続登校した子どもである。
うむ。
昨日は子どもの放課後対応のため、午後半休を取って帰宅したのだが、子どもがなかなか下校してこない。
おかしいなと思って、学校からの連絡メールを確認したところ、今日の授業は5時間を6時間に変更するという連絡が来ていた。
6時間授業なら半休でなく時間休でよかったじゃないか、もっと早く言ってくれよ! と愚痴っぽいことを考えながら、仕方なく家の雑事をしていたら、そのうちに子どもが帰宅してきて、玄関にランドセルを放り投げたかと思ったら「友だちの家に遊びに行ってくる!」と言って、元気に遊びに行ってしまった。
昭和の小学生かよ!
しかし遊びに行くなら、なおさら私は帰ってこなくてもよかったではないか。
もうこうなったら開き直ってしまえ! と、家事も夕飯の支度もうっちゃって、ずっと気になっていた『機動戦士ガンダム ジークアクス』を子どもが帰って来るまで観賞することにした。
色鮮やかで緻密な作画、俊敏で躍動する動画、ポップでキャッチーな音楽、思わず「うん、なるほど、こうきたか」と感心しつつも、回を追うごとにキャラクター造形ありきのストレスのないドラマ進行を持て余しはじめている自分に気付く。
まだ完結していないのでなんとも言えないが、正直な感想を述べると、ファーストガンダムから45年、そして戦後80年にして、とうとう機動戦士ガンダムは「戦争」を描かなくなってしまったのか、というところだろうか。そこにはガンダムを消費財として擦りまくり、しゃぶり尽くそうとしている制作者と視聴者の姿しか見えてこない。
どこもかしこも、まったくもう。
新鮮な白イカを買ってきたので、子どもが帰ってきてから一緒に下処理をしました。
想像以上に子どもの手際が良く、皮むきなどは私よりもよぽど綺麗にむいていましたが、とても美味しかったのに調理後はまったく手を付けませんでした。
―― 本日の備忘録 ―――
失意の再配達要請、ジェノベーゼの奇跡、リモート女子会予定、AIの勉強って。
6月14日(土)
家族全員在宅の土曜日。
うむ。
午後は雨なので、私は中華スーパーで買った三枚肉でラフテー作り、妻はペーパークラフト、子どもは段ボールクラフト、クラフト三昧の我が家である。
相変わらず子どもの学校への軋轢と行き渋りの傾向と、他者に対する偏執と妄念も強めの中、梅雨入り間近の雨の土曜日が終わってゆく。
とはいえ、今週も我が家は全員よくやった。頑張った。
昨晩の子どもたちのリモート女子会は、最初はエフェクトやアバターの応酬になってしまい、うちの子は飽々した様子で、途中で抜けちゃうかな? という雰囲気でしたが、中盤からはきちんと会話がはじまり、後半は自室に籠って秘密トークをしていました。
そろそろ親に秘密ぐらいないと困ります。
―― 本日の備忘録 ―――
肉の筋目を間違える、ペーパークラフト通、珠玉のレモンサワー。