2024年 8月
8月2日(金)
毎年恒例の夏休み八丈島旅行から帰ってきた。今回は子どもたっての希望で、いつもより一泊多い四泊五日の海三昧。
おかげで、いつもなら一度出逢えればラッキーなウミガメたちにも何度となく逢うことができ、最終的にはこちらが潜ると向こうから近づいて来て、まるで猫が身体を擦り寄せ戯れるように、すぐ傍で無邪気に泳いでくれるまでになった。
少なくとも二日間は丸々泳ぎっぱなしだったため、子どもの泳ぎの上達はもちろんのこと、防波堤からの飛び込みやちょっとした遠泳にも挑戦することができた。
私の方はたかだか五日間で目に見えて贅肉が落ち、身体がしっかり引き締まったことを実感でき、涙ぐましいトレーニングを朝晩重ねたところで、日々の圧倒的な運動不足が如何ほどかを思い知らされる五日間でもあった。
うむ。
まあ、詳しい続報はまた「真平新報」にて。
旅行の写真を職場のパソコンに落とそうと思い、SDカードを持って出社したのですが、SDカードをどこかで紛失してしまい、途方に暮れていたのですが、ダメ元で総務に問い合わせたところ、拾得物としてSDカードが届けられていました。
届けてくれた方には感謝しかありませんが、たまには総務にも感謝しておきます。
8月3日(土)
八丈島から帰ってきて早々に土曜日出勤。
うむ。
さて昨晩、父子二人きりの夕食を終え、子どもの漢字プリントの丸付けをしていたところ、いくつか間違いを見つけた。
横棒が一本足りないとか多いとか、ひとつひとつは他愛のないもので、子どもも自分の間違いに気づいて大人しく直していたのだが、最後の問題で「これどこが間違ってるの?」と言うので、ハネが逆だよと伝えると、「そんなことない!」と言って不貞腐れてしまった。
「父ちゃんが信用できないなら辞書で調べてみなよ」と促して、嫌々ながらも辞書を引いて自分の間違いに納得したようだが、かなり乱暴に直したかと思うと、プリントを放り投げて行ってしまった。
たいした間違いでもないし、50問中3問の間違いなら充分合格点なので、そのまま放っておこうとも思ったのだが、一度しっかり話しておこうと思い、憤りの原因について子どもに尋ねてみたところ、そういうのが面倒臭いんだよ! 向こう行って! と泣きはじめてしまい、取り付く島もない。
うむ。
毎日のことなので、子どもには伸びやかに学んで貰いたいし、こちらとしても朗らかに気持ち良く丸付けをしたいと思うのだが。
その前に、宿題さえなければ全てが上手くいくのだが。
明日は近所の商店街で盆踊り大会があり、子どもは友だち同士で盛り上がり、みんなで遊びに行く気満々なのですが、最終調整は完全に親任せにしてくるので大変です。
祭りぐらい自分たちで行け!
8月5日(月)
お盆が迫っているというのに、なかなか人が減らない週明け月曜日の東京。来週に期待しよう。
うむ。
さて昨晩は、近所の商店街の盆踊り大会があり、会場からほど近い我が家を拠点に、友人たちと熱狂と興奮の一夜を過ごした子どもたちである。
我が子の言動に悩まされている父としては、こうして他の子どもたちが我が家に集うことで、気難しさにしても、身勝手さにしても、わきまえの無さにしても、他の子に比べてうちの子どもに特別な差があるわけではないのだなと気付かされ、人知れず少し安堵したりしていた。
うむ。
しかし、とにかく昨晩は、この夏一番の騒々しい一夜であったことはたしかである。
眠い。
ようやく自由研究に手を付けはじめ、なんとなく方向性も定まったのですが、量的なところで若干不安が残ります。
お盆休み中に仕上げられれば御の字なのですが、さて如何に。
8月6日(火)
東京の夏はエアコン無しでは過ごせない季節になってしまっている。つまりこれは、人間の自力の生存限界を遥かに超えてしまっているということで、もう完全に紛れもないディストピアなのである。
うむ。
さて、そんな猛暑の朝、私は炊飯ジャーの蓋を閉じずに米を炊いてしまい、芯が残ったままのパサパサで無惨な米と対面した。
これでは子どもの弁当はおろか、朝飯も作れないではないか! となってしまったのだが、すぐさまGoogle先生に問いかけて、無惨な状態から意外と食えるぐらいまでに米のポテンシャルをエンパワメントし、なんとか事なきを得た。
おかげで心を落ち着けて、8時15分に黙祷を捧げることができたのだった。
子どもの友だちが、夏休みの宿題で観察しなくてはならない枝豆を枯らしてしまい、どうしたものかと悩んでいたので、枯れた状態を観察してデス日記にしたら? と提案したら、無下なく却下されてしまいました。
小学生のうちから頭が堅いと、俺みたいな堅物な大人になっちゃうよ。
8月7日(水)
八丈島から戻ってきて間もなく一週間が経過しようとしているが、連日のシュノーケリングで少し引き締まっていた筈の身体がもう既に弛みつつあり、都会生活の恐ろしさを実感しているところである。
うむ。
さて、連日の暑さで学童クラブに押し込められている子どもたちのストレスは着実に蓄積されており、例外なく我が子にも及んでいる。
その影響からなのか、毎晩のように学童で起きた嫌なことを枕元で泣きながら訴える子どもだが、心配になって、学童は嫌々行くところではないからちょっと休んだら? と促してみるのだが、休むのはどうしても嫌なようである。
子どもの訴える内容からは、それほど深刻さは感じられないのだが、学童の職員の方の対応に関することも散見され、少し気になる点もあるので、子どもたちの環境面のことも含めて、一度きちんと話をしに行ったほうがいいのかな、とも思っている。
いつの世も真っ先に煽りを食うのは子どもたちか。
経済に疎いのでよく分からないのですが、新たなローン返済が来月から始まるので、今起きている株価の乱高下が深刻な不況に向かわないよう祈るばかりです。
彫刻家のイサム・ノグチは、その卓越した作品とは裏腹に、ローンに対してはかなり臆病だったと何かの本で読んだことがあります。
親近感。
8月8日(木)
昨日、子どもの帰りが遅いので、また何かあったのだろうと思い、学童まで迎えに行ったところ、大声で叫びながら物を投げたり備品を蹴り飛ばしたりして、子どもが大暴れしているろころだった。
職員の方々も手が付けられないといった感じで静観する中、お父さんちょっといいですか、と施設長に招かれ、実はこの一週間ほどこんな感じで暴れてしまうことが頻繁にあるのですが、との報告を受けあと、ご家庭での様子はどうですか? と尋ねられた。
ここ数日、寝る前にメソメソすることはあったけれど、こんなになってしまうほどの不安定な様子は感じられず、家でも手が付けられなくなるようなことはあったけれど、ここまでの荒れ方は見たことが無かったので、正直驚いているということを率直に伝えた。
うむ。
というわけで、とりあえず今日から学童はお休みにして、そのまま早めのお盆休みに突入し、少し様子をみてみようかと思うのだが、あの荒れ方を目の当たりにする限り、このまま学童に通わせるのは、ちょっと難しいかもしれないとも思ってしまう。
しかし、入学直後の登校拒絶にしても今回にしても、珍しく私の仕事がにっちもさっちもいかない時に限って起きる。本当に弱った。
今回の要因として、定員増加による生活空間の制限とか、学年が上がったことによる待遇や対応の変化とか、親しい職員の立て続けの移動による孤立とか、猛暑とエアコン故障による更なる生活空間の制限とか、色々を思うところはあるのですが、やはり信頼関係の部分が一番大きいのかなと思っています。
難しい。
8月9日(金)
子どもが学童へ行くと言いだしたので、急いで弁当を詰めて送り出したはいいのだが、なんだか色々な疲れがどっと出てしまい、少し横になって仮眠をとってから出社した。
こないだの暴れ方を目の当たりにしてしまった限りでは、子どもに相当無理させているような引け目を感じてしまい、安易に送り出すべきではなかったかもしれないな、と少し後悔しつつも、もうぜんぜん大丈夫だから、とこちらが拍子抜けするほど気楽な感じで切り出してきたので、子どもの言葉を信頼する意味でも、特に止めることはせずに気持ちよく送り出した。
うむ。
とにかく明日から盆休み。何があろうと盆休みだ。
昨日今日と久しぶりに日中に都心を移動したのですが、まあ控えめに言っても地獄でしたね。
8月13日(火)
我が家のお盆休みは今日が最終日。
お盆休みが始まった先一昨日は、まだ初日なので軽く流す感じで近場に出掛けたり外食したりして、二日目から本格的に遊びに出掛けようと思っていたのだが、朝食後に子どもが腹痛を訴えたかと思うと、嘔吐と下痢を繰り返し、回復道半ばで最終日を迎えることとなったのだった。
体調はだいぶ落ち着いてきているのだが、一時は吐瀉物に血液が混じることもあったので、昔よくお世話になっていた近所の小児科に行ったところ、感染性の胃腸炎だろうとのことで、とても丁寧に診察して貰い、対応方法や注意点の細かな説明を受け、薬を貰って帰って来た。
近所の小児科は、年末年始やお盆休みでもきめ細やかな診療を行なっており、都内外から診察に訪れる患者でいつも混雑している。そのため、事前に予約を取っていてもかなり待たされることがあるので、足が遠のいていたのだが、こうして久しぶりに来てみると、診察してくれた副院長の的確で分かり易い説明に絶対的な安心感を得る事ができる。ちなみに、医院長の診察に当たると最悪なので、その点も足が遠のいた理由のひとつだ。
しかし、私の見立ても副院長の所見も、この暑さもあるので明日もどうかな、という感じで落ち着いたところではある。
うむ。
まあ、余暇を楽しめなかった事は残念ではあるが、この酷暑に変に無理をせず、家族でゆっくりできたので、これはこれで良かったのかもしれない。
まあ妻は、合間を見てちょこちょこ一人で出掛けていた。
というわけで、家族で引きこもりの盆休み四日間となってしまいましたが、この休み中に完成を目論んでいた夏休みの自由研究にはまったく手が付きませんでした。
残りの週末の日数や予定を考えると、ちょっと間に合わない気もしてきたので、自由研究のためにどこかで休みを取らないといけないかもしれません。
学部の卒論ですら題材設定から担当教官と詰めていく訳ですから、完全丸投げの自由研究は親に負担がかかり過ぎです。本当に。
8月14日(水)
子どもの調子はだいぶ良くなったものの、まだ食欲が戻りが芳しくないため、今日もお休みしたのだが、私も妻もどうしても外せない仕事があったため、午前は私が半休を取り、午後は妻がリモートワークの傍らで、という綱渡りの状態で、子どもの対応に当たったのだった。
うむ。
私が対応に当たった午前中は、ただ子どもの相手をしているのもなんだったので、この場を借りて夏休みの自由課題を少しでも進めておこうと目論んだのだが、ああでもないこうでもないと一進一退を繰り返すばかりで、なかなかこちらの思惑通りには進まなかった。
それでも取り掛かった時間が比較的早かったのと、子どもの鼻先に人参をぶら下げたことで、集中力が完全に無くなってしまう昼前までには、思いのほか進めることができ、あと半日もあればなんとかなりそうなぐらいには形になってきた。
まあ、仕事よりよっぽど疲れたけど。
というわけで、私は午後から出社して久しぶりに残業しているところ。こちらの仕事は、明日さえ乗り切ればなんとかなりそうなので、もう少しの辛抱。
帰った時には、子どもの食欲も戻ってると良いのだが。どうだろう。
今後の予定を考えると、今週末までに宿題に形を付けておかないと、どこかで休みを取らないとならないです。
夏休み宿題休暇。
8月15日(木)
昨晩、久しぶりの残業を終えて帰宅すると、子どもはもう寝支度を整え、歯磨きをしているところだった。体調はどうなの? 食欲は? と、立て続けに問い掛けたところ、夕飯にイクラ丼を完食し、調子も悪くはない、とのこと。
うむ。
食欲が戻ったことは良いことだが、よりによっていきなりナマ物って、、、なんで?
ただ、調子が戻ったことを証明するかのように、脈絡のないことをああでもないこうでもないと堰を切ったように私に向かって喋り続けていたので、もうすっかり大丈夫そうだと思ってホッと胸を撫でおろしたのだが、あまりにベラベラと喋り続けているので流石にちょっとウザったくなりつつも、そこが子どものなかなかカワイイところでもあるのだなと再確認した。
そんなわけで、今朝は元気に学童へ出掛けて行ったようなのだが、お昼に学童から着信があり、また喧嘩でもしたのか? はたまた、暴れているのか? と思って電話に出ると、子どもに37.5℃の熱があるとのこと。
うむ。
常に気苦労。それが親の役割か。
今夜は私の住む自治体の主催する平和の祭典の一環で、花火の打ち上げが予定されているのですが、コロナ禍やら天候不順などの影響で、実に6年ぶりの開催です。
学童からの報告では、熱はあるものの元気な様子ではあるとのことだったのですが、はたして我が家は6年ぶりの花火大会に参加できるのか否か。乞うご期待。
8月16日(金)
昨晩の平和の祭典の花火大会は、ゲリラ豪雨や強風の心配もあったが、6年ぶりになんとか無事に開催された。
子どもの発熱も心配されていたのだが、友だち二人と元気一杯で帰ってきて、友だち二人も花火を観に行きたいと言うので、そのまま二人を預かって、妻の友人が朝から陣取ってくれていたシートに合流させてもらった。
いつもありがとうございます。
6年ぶりということもあり、今年は盛大に打ち上げるのだろうと思っていたのだが、むしろ全体的に縮小傾向でこじんまりとした内容だった。
まあしかし、消化不良ながらも友だちや他の学年の子たちと一緒に花火を観ることができて、子どもたちにとっては楽しい夏休みのひと時となったようではある。
うむ。
日付変わって台風直撃の本日、弊社は台風に対する対策や対応は一切せず、相も変わらず平常通り営業中ではあるのだが、出社するなり学童から、警報が出ているので可能な限り早めのお迎えをご検討くださいとの連絡があったので、午後は早めに帰ろうと思っているのだが、そうこうしているうちに雨脚がだいぶ強くなってきてしまっていて、いつもながら弊社経営者の無策を呪う。
とりあえず自分で自分に帰宅命令を出そう。
昨日は平穏無事に過ごしたかと思いきや、どうやらおやつの時間にひと暴れしてきたようです。
一番の問題は、新しい職員の方々との信頼関係がしっかり構築できていないことにあるようなのですが、人員の不足や経験の浅さに加え、受け入れ児童の増加により、なかなかすぐには対応してくれそうもないので、そろそろこちらも自衛の手段を考えないといけないのかもしれません。
困ったものです。
8月19日(月)
週末土曜日の午前中、自治体の教育センターが主催する『夏休み子ども科学教室』の講座に子どもと一緒に参加した。
講座はチリメンジャコの中からいろいろな魚の幼魚、タコやイカ、貝の仲間、エビやカニ、クラゲやヒトデなど、様々な海洋生物を探して分類してみようという内容で、夏休み前に学校から配られたプリントの中に講座の案内があり、珍しく子どもの方から参加してみたいと言ったので、申し込んでおいたものだった。
台風一過の猛烈な暑さの中、自転車で隣町の文化会館に到着、既に講座参加とおぼしき子どもたちが、少し興奮気味の様子でロビーに待機していた。
その様子を見たうちの子どもが「あの子たちも参加するの?」と聞いてきたので、「多分そうじゃないかな?」と伝えると、「なんか煩い」とあからさまに嫌悪感を示したので、今までの経験からすると、これはちょっと無理なやつかもな、と心のどこかで覚悟を決めておく。
教室への入室案内があり、入室の列ができたので、我々も並ぼうと子どもに促すも「入りたくない」と一言。「何で入りたくないの?」と尋ねても要領を得ず、親子で押し問答をしていたところに係の方から声が掛かり、渋々入室。
希望して参加してきた子どもたちだけあって、講座自体は熱気と活気に溢れ、担当する先生たちも、大学教授はじめ理科の先生たちや補助の先生など総勢10名が懇切丁寧に子どもたちの疑問や質問に応えてくれる。
一方、うちの子は講座開始から机の上に突っ伏したまま、実習が始まってもまったく取り組もうとしないので、何度か「どうしたの? 嫌なら帰る?」と確認するも、無視。子どもの様子を見兼ねた先生たちからも何度か「大丈夫? 体調悪い?」と声を掛けられたが、それもすべて無視。
流石にこれは参ったなぁ、と思いつつ「何もやらないなら帰ろうよ」と駄目押しで声を掛けると、顔を上げ、涙目で「もうムリ」と訴えたので、近くにいた先生に体調不良を告げ、そそくさと教室をあとにした。
うむ。
暑い中、家に戻って昼食を食べ、暫く経つと今度は一転「つまんない!」と子どもが大騒ぎをはじめたので、どの口が言ってるんだ? と思いつつも、ぐっとこらえて「夏休みの自由課題でもやったら?」と促したところ、渋々取り組みはじめたのはいいものの、すぐに「できない!」と大暴れをはじめたので、流石にこちらも嫌気が差して、一切関わらないようにして、そのまま放っておいた。
その後も色々とあったが、夕方に友人が家に遊びに来てくれることとなり、なんとなく楽しい雰囲気で土曜日を締めくくることはできたのだが、こんなことがいつまで続くのだろうか。正直しんどい。
幸いにも講座で提供された資料や材料は、先生方のご配慮ですべて持って帰って来ることができました。ですので、海洋生物の分類は私がこの夏をかけてやり遂げようと思っています。
俺だって色々やりたいことがあるのになぁ。
ちなみに子どもの自由課題は、なんとか日曜日に完成することができ、残すところ夏休みの宿題は「枝豆の観察記録」の最後の一枚だけとなりましたが、まだ花すらつけないため、まだ取り掛かることができません。
8月20日(火)
悶々とした週末が明け、更にお盆明けの月曜日は、控えめに言っても地獄の始まりと天国の崩壊。
そんな絶望的な週明けの現実を目の当たりにしつつも、なんとか一日を無事に終えて帰宅したのだが、子どもが帰ってこない。また何かあったのだろうかと気が重くなるも、程なくして子どもが帰宅して胸を撫でおろす。
とりあえず洗い物を出してもらってから、学童で取り組んだドリルの丸付けをして、間違っていた問題を子どもに指摘する。素直に間違いを直しはじめるも、分からないところがあると言うので解説をしてやると、途中で「もう分かってる!」と叫んだかと思うと、答えをなぐり書きにして行ってしまった。
妻が夕飯の準備をしている間に、私は洗濯物の取り込みと片付けと寝支度。しばらくして夕飯の準備が整ったと声が掛かったので、手を止めて食卓につくも、なかなか子どもが来ない。何度声を掛けても無反応のまま、ようやく席についたかと思うと、夕飯には手を付けず、ウジウジダラダラ。
その後、妻と私が食べ終わろうかというところで「このおかずイヤだ」と文句を言いながら、ようやく一口食べたかと思ったら、またウジウジダラダラ。挙句の果てに「熱くて食べられない」と騒ぎはじめたので、こちらの我慢も限界に達し、自分でも驚くほど見境なく怒り散らす。
妻が子どもを庇い、私も少し冷静になろうと食卓を離れたところで学童から電話があり、今日も子どもが暴れたとの報告を長々と受ける。今月に入ってからほぼ毎日の報告に、もうため息すら出てこず、ただただ倦怠感と不快感が重くのし掛かる。
かなり無責任に聞こえるかも知れないが、ここ最近、諸々すべてを放棄できるとしたら、どんなに楽だろうかと考えてしまう瞬間がある。
週明けから本当に疲れた。
先週、とあるラジオ番組の投稿で「もう一度子育てがしたい」という還暦を超えたリスナーからのメッセージがあり、子育てを終えたパーソナリティの方々が一様に深く共感していました。
そんなことある? としか、今の私には思えません。
8月24日(土)
火曜日、昼食を食べ終えて午後の仕事を取り掛かろうとしたところ、胃から喉にかけてムカつきを感じた。
少し食べすぎたかなと思って胃薬を飲んだのだが、それからあれよあれよと言う間に体調が悪化して、結局のところ水・木・金の三日間も病欠する事態となってしまった。
というわけで、今日はリハビリがてらの土曜日出勤。この三日間の穴を一生懸命埋めているところだが、三日寝たきり生活からの復帰は流石に疲れる。
うむ。
思いがけない三連休となってしまったが、そうこうしているうちに、夏休みも残すところ一週間。
ここにも何度も書いていますが、子どもの不安定で過激な言動が続いているため、この療養中にまた問題を起こしたらどうしたものか、と心配していましたが、一度だけ妻子喧嘩のとばっちりを受けた以外は、幸いにも学童クラブでは何事もなく、ぶつぶつと文句は言いつつも、ここ最近では稀に見る安定具合でした。
8月25日(日)
午前中、夏休み最後の宿題である観察日記に取り掛かるも、ウジウジ、ダラダラ、イジイジ、グダグダ、まったく進む気配なし。
その様子を私は隣で観察しつつも、できるだけ前向きになれるような助言を与えつつ、諦めてしまう潔さも説く。とにかく、私が隣にいないと何も始まらず、何も終わらない。あまり良くない関係だ。
うむ。
そうこうしているうちに、何がきっかけなのか分からないが、突然子どもにスイッチが入り、黙々と机に向かい始めたので、私は徐々に距離を置きながら、その場を離れることに成功する。
30分ほどしてから「できたよ」と声が掛かり、どれどれと観にいくと、少し息巻く感じで「こんな感じだけど」と日記を差し出す。結構しっかり書けているので「おぉぉ」という反応をすると、「でしょ」と更に息巻く子ども。
まあ、出来はともかく、経過がもうちょっとねぇ、と意地悪なことを思ってしまう。
昼飯、食べようとしていたマクルーバを、横から子どもがパクパクと食べてしまい、私は結局二口ほどしか食べられず。昼飯後、妻子でコンサートを聞きに出掛けてしまったので、私はリハビリがてら家の掃除。
それにしても、いつまでも暑い。
体調不良が長引いたこともあり、一週間ほどアルコールを口にしていなかったのですが、そろそろこっちのリハビリも開始したほうがいいですよね?
8月26日(月)
夏休みも残すところ一週間。
贅沢な話かもしれないが、家族旅行やお盆休みとはまた別に、仕事の合間を見計らって私個人のプチ夏休みをどこかで取りたいな、と目論んでいたのだが、先週の体調不良で三日も休んでしまったため、残念だけどもう諦めるほか無い。
うむ。
子どもの様子は、私が体調不良になった頃合いから少し落ち着いてきていて、もちろん細かなことは色々あるけれど、だいぶ気楽に過ごせるようになっている。
おかげで私の方にも心に少し余裕が生まれたので、この間の騒動を振り返ってみたのだが、子ども個人の性格や資質の問題というよりも、子どもを取り巻く状況や環境によるものが大きいように思う。
その証拠と言うと大仰だが、今回の子どもの一連の騒動を自分の過ごした時代の状況や環境で置き換えて考えてみると、まず騒動が騒動として取り上げられなかただろうし、問題にもならなかっただろう。そして、そもそも騒動自体が起きていなかっただろうと思うのである。つまり、何も問題無いのだ。
少し話が飛躍するかもしれないが、こうした子どもを取り巻く状況や環境と、昨今のADHDやSLD、はたまた不登校の増加という実態は、かなりの部分で密接に関係しているのではないかと、素人ながら肌感覚で分かったような気になってしまうのだが、いやはや、どうなのだろう。
まあしかし、新学期に向けて山あり谷ありの毎日がまた始まるであろうことを覚悟して、心身ともに健康には気をつけていきたいと思うところである。
今週の木曜日は学校登校日にあてられているのですが、うちの子どもは「夏休みなのに学校なんか行きたくない」と言って、同日の台風直撃を熱心に祈っています。
映画『台風クラブ』に見られる東アジア的思春期衝動が、うちの子どもにも芽生える日がやって来るのでしょうか。
8月27日(火)
帰宅の予定時間になっても子どもの退出通知は届かず。学童クラブからも連絡は無し。また一悶着あったかなと当たりをつけつつも、とりあえず自宅で待機。
20分後に学童から連絡があり、案の定、職員との間で一騒動あったとのことで、途中まで迎えに出る。心配を先行させて、事情を知らずに焦って迎えに出た結果、逆に負担を増やすことがあったので、一呼吸置くことにしたのだ。
ちなみに、この間の衝突事案はほとんどすべて職員との間で発生している。それに付随して、友だち間にも広がることがあったが、基本的には対職員。特に今年度より着任した特定の職員の方との間に軋轢があるようである。
うむ。
「いつでも休んでいいからね」とか、「たまには早退してもいいよ」と、学童クラブに無理して行く必要はない旨を言い含めてはいるのだが、子どもはいたって朗らかで、不思議と学童クラブを嫌がる素振りは見せないのは、友だちとは仲良くやっているからだろうとも思う。
でもしかし、だからと言って、決して良い状況とは言えないので、職員の方からしっかりと状況を受け取ったうえで、こちらの状況や要望もしっかり伝え、それでもあまり改善の見込みが認められないようならば、施設の変更や利用の辞退も含めて見通しを立てておかなくてはいけないよな、と思いつつも、それから先はどうしたものか、という新たな問題も降り掛かってくるわけである。
まあそれもこれも、きちんとした検討を経ずに受け入れ定員を性急に増やしたことと、コスト削減の名の下に行政サービスを出鱈目に民間委託化してきたことの、政治の弊害の現れだと感じざるを得ない。
碌なもんじゃない。
夏休みの宿題は一応の決着ががついたはずだったのですが、自由研究第二弾として、自由研究を展示するディスプレイ作りに着手したようです。
私も『夏休み子ども科学教室』の海洋生物分類を仕上げなくては。
8月28日(水)
夏休み終盤の二週間は妻が弁当作りを担当してくれているうえに、夕飯も在宅勤務の妻が担当してくれることが多いので、最近の私はだいぶ楽。
そんな訳で、昨日もやっぱり帰宅の予定時間になっても子どもの退出通知が届かないので、どうしたものかと思っていたら、学童クラブから連絡があった。
「30分ほど前からお腹が痛いと言っているので迎えにこれますか?」とのこと。衝突の次の日は体調不良か。
うむ。
そう言えば今朝、家の近くで現役の衆議院議員が街頭宣伝を行っていたので、これはちょうどいいと思い、子どもの学童クラブの定員拡大による弊害について陳情しておいた。
どちらかと言うと国防族と言われている議員なので、あまり多くは期待できないが、「たたかう庶民派」を自称して国会に送り出されているからには、庶民の意見をしっかり届けて欲しいと思うところである。
我が家は駅から近いので、国会から区議会まで、様々な会派の議員がよく街頭宣伝をしている。ただ聞き流しているのも勿体ないので、これを機にどしどし陳情していこうと思う。
私は「街の声」おじさんになる。
誰もいないはずの廊下の電気が突然消えて、子どもがずっと怖いと訴えていたため、安心させるために手近にあったものを放り投げ、何もいないことを示そうとしたのですが、あろうことか子どもが大事にしているダッフィー&フレンズのウサギの縫いぐるみを投げてしまいました。
おかげで問題がまたあらぬ方向へ広がってしまいましたが、恐怖心は消えたようです。
今朝起きると、ウサギの耳にグルグル巻に包帯が巻かれていました。
8月29日(木)
昨日は帰りの電車が少し遅れ、一本遅い電車で帰宅したところ、ちょうど子どもが友だちと一緒に帰ってくるところに出会った。
なんかこの感じ、かなり久しぶりの光景だなぁ。なんて、しみじみ感じていたら、
〝 何でもないような事が 幸せだったと思う 〟
という懐メロの歌詞が脳裏に浮かんできてしまい、そのあまりにも凡庸で古臭い自分の連想力の稚拙さに、思わず愕然となってしまった。(「THE 虎舞竜」が悪いわけではありません。時代が悪かったのです。なんつって。)
うむ。
というわけで、今日は学校登校日。「夏休みなのになんで学校なの?」とブーブー文句を言いながら登校していったようですが、去年の拒絶に近い拒否反応や一昨年の完全拒絶のような反応はなく、ちょっと煩わしいな、ぐらいのマイルドな反応に収束してきているようではある。
来週からはいよいよ新学期。さてどうなることやら。
今年のプリツカー賞を受賞した山本理顕氏のシンポジウムを仕事をしながら聞いていたのですが、その内容より何よりも、こういう口煩くて頑固で融通は利かないんだけれど、妙に砕けた面白い爺さんたちが、この社会やこの国の規範や倫理や尊厳といった、決して曲げてはならない大切な部分を、真正面から激突しながら堅持してきたんだよな、と感じました。
微力ながら、私もそういう爺を目指したいと思います。
8月30日(金)
今回の台風は。強い勢力ながらも我が家の地域はとりあえず大丈夫そうだな、と思って特に気にかけていなかったのだが、今朝起きたら河川氾濫警戒と大雨洪水警報が出ていて少し面喰らった。
ちなみに、我が家のベッドにも久しぶりに洪水が起きていた。
うむ。
さて、先週ぐらいから、比落ち着きを取り戻してきている様子の子どもである。
おかげで日常生活が円滑に進むため、時間も読めるし計画も立てやすいしで、こちらとしてはとてもありがたい事なのだが、どことなく手応えのない感じがしてしまい、なんだか寂しい。
まあ、そんなわけで今夜は父子二人。
週末に2人分をわざわざ作るのもしゃらくさいし、天気が悪そうなので外に出るのも億劫だ。こんな時は円形でパリパリホカホカの高カロリーの憎いアレを宅配してもらうしかない。
学童クラブでのアレヤコレヤはここでも散々書きましたが、この夏休みを終えればもう長期休みで利用することも無くなり、来年度からはもう利用自体が難しくなります。
それを見越してか、学童クラブに通っている友だちたちも習い事やなんやかんやで、毎日通うことも少なくなり、学童クラブからの緩やかな離脱や自立を進めているようです。
うちもそろそろ考えないと。
8月31日(土)
いつも通りの時間に学童クラブからの退出通知が送られて来たのだが、ずいぶんと帰りが遅いので、また何かあったかなと思って、自転車で子どもの迎えに出たところ、職員の方に付き添われて子どもが帰ってくるところに出会った。
どことなく元気がなさそうにしていたが、今にも雨が降ってきそうだったので、家に帰ったら事情を聞こうと思い、職員の方に礼を言って、子どもを引き取って帰ろうとしたところ、子どもが道端で大号泣。
職員の方が慌てて子どもを抱きしめて、「また遊びに来るからね。大丈夫だよ」と声を掛けているので、ああ、そういうことか、とようやく状況が飲み込めた。
案の定、職員の方が「実は私、今日で最後なんです」とおっしゃったので、子どもが泣き止むまでしばらくそのまま見守ることにした。
おそらくこれで、子どものことを一年生の頃から見ていてくれた職員の方は、もう学童クラブに一人も残っていない。
異動だったり退職だったり、事情は様々にあるが、大人の事情によるあまりにも性急な方針転換の矢面に立たされるのは、いつも子どもである。
そんなこともあり、昨晩は子どもの好きなものを沢山食べて、悲しみや寂しさに一度ケリをつけたのですが、寝際になって、今度は「来週から学校に行きたくない」と力無くもらしはじめたので、「どうして?」と理由を聞くと、なにかとウザ絡みしてくる男子がいるので、少し億劫なのだとのこと。
そういう時はケリでケリをつけましょう。なんつって。