2011年 11月
11月1日(火)

はぁ~。11月になっちまった。もう年末じゃねえか。

さて、今夜は私と婆ちゃんの二人きりだ。婆ちゃんは呑気に歌謡番組をみながら一緒になって謡っている。私はというと、呑気に同じ番組をみながら躍っている。

血筋は争えないのだ。

11月3日(木)

みなさんご存知の通り、blogやtwitterやfacebookなど、様々なSNSが日本だけではなく世界中を席捲している。

しかし、世界ではSNSが共感と同意に強く働いているのに対し、日本では批判や非難に傾くのだ。具体的に言えば「荒らし」や「炎上」という現象である。

どうやら、この傾向は日本だけではなく、韓国や中国でも見られるようなのである。人種的なものなのか、文化的なものなのか。とにかく、目に見えやすい同調圧力の形である。

出る杭は打っておこう。杭は出ないようにしよう。

ミーム。

11月5日(土)

裏の路地には、ボケボケした猫が棲みついている。路地の隙間から見える空をボケッと眺めているような猫である。近づいてもまったく気が付かない。たとえ、気が付いても逃げない。

まったく。平和ボケな猫である。でも、ボケッとできる平和が良いのだ。

平和ボケボケおじさん。

11月8日(火)

代官山で夕飯を食べていたら、私でも知っている有名な女優さんが2人やってきた。

流石の代官山である。間違っても私のような変なおじさんが出入してはならないことを痛感する。

しかし、代官山はそれだけでは赦してくれなかった。

突如として、変なおじさんは便意に駆りたてられるのだ。そして、何気なく席を立とうかと思った瞬間、女優さんの片割れがトイレに入ってしまったのである。

ぐぬぬぬぅ。 男女共用のトイレなのだ。

トイレが空くまで何とも言えない時間を過ごすのだが、素朴な疑問が脳裏をかすめる。

女優さんが用を済ませたトイレにすかさず入るというのはどうなんだ?しかも、私は変なおじさんなのである。下手すれば捕まるんじゃないか?

ぐぬぬぬぅ。 代官山。 悪代官。

11月9日(水)

日もとっぷりと暮れた頃。塾の帰り道だろうか。小学生女子たちが、道路を占領しグリコ(グリコ・チョコレート・パイン)をしながら帰っていた。

隊列は全長50メートルぐらいに達しており、最後尾からは先頭は見えていなかった。頼りは声だけである。

「○○ちゃんなに出してる?」    「グー!」

意地の悪いおじさんは、本当かな?なんて思いつつ、歩みを進めて確認してみるのだが、「グー!」と叫んだ女子は堂々と掌を握りしめ、高らかと揚げているのである。

おじさんの苦手な、女子の生真面目さである。

つうか、遊びだろ? 帰る気あんのか? ズルしないと帰れんぞ!

11月10日(木)

一年生になったら ともだち100人できるかな?

幼心に社会の過酷さを教えてくれる歌である。

むろん、ともだち100人なんてできるわけがない。最高でいいとこ3人ぐらいだろうか。0人なんて時もある。これが現実なのだ。というか、ともだち100人できたら伝説である。

まあ、しかし、最近では、ありがたいことに、こんなおじさんでもFacebookでは100人以上の方々がともだちになってくれたりして、まあ、人々は優しいのである。

おじさんは伝説になったよ!

11月11日(金)

頭が破裂しそうに痛い。何だろうか?

朝起きたらサイコキネシスでも使えるようになっていればいいのだが。

とにかく、寝よう。

11月12日(土)

残念ながら、サイコキネシスを使えるようになってはいなかった。しかし、多量の寝汗とともに頭痛は引いていた。

しかし、暑い。

11月12日(土)

俺はどこか遠くに行きたいんだぜ!

どこへ?

11月13日(日)

頭痛は治まったのだが、頚のリンパ腺が大きく腫れてきてしまった。

痛い。

仕方ないので、病院に行って抗生物質を貰ってきたが、結局、何もできない週末となってしまった。

だぁっ!

11月15日(火)

若い頃には社会や政治の話になんて、これっぽっちの興味も無かった。

新聞も読まなければテレビニュースも見ない。

んなもんに熱心になってるんだったら、もっと他にやることあるだろ!

何かのせいにしてんじゃねえ! 長いもんに巻かれてんじゃねえ!

なんてね。

今だったらそんな若造など一蹴するか一笑に付すことだろう。

歳とったんだな。 俺は。

しかし、ぜんぜん関係ないのだが、GANTZってどんどん面白くなるね。

11月16日(水)

寒い。

さて、今日、健康診断の結果が返ってきた。お陰さまで、例年通りのオールAである。まあ、オールAといっても人間ドックのように身体の隅々まで調べるわけではないのだが、とりあえず良かった良かった。

ただ、三十路を過ぎてのオールAって。苦労せずに生きているような感じがして、なんだか後ろめたい。

俺だって肩ぐらいはこるんだよ。 歯も無いし。

11月19日(土)

嵐だ。

仕方ないので家に引き篭もり、異端の振付師モーリス・ベジャールと孤高の舞踊家ジョルジュ・ドンの不朽の名作『ボレロ』を真似して踊っていた。

今度、皆さんの前で披露しよう。

明日は筋肉痛だろう。

11月22日(火)

今日、パイ投げをした。

もちろん。私は投げられる方だ。

ただ、投げられてみて初めて思う。自分がパイを持っていたら、他人に投げるか?

応えは 否 投げない。

なぜならば、その時は良いのだが、後が大変に大変だ。

次元が違う話かもしれないが、核兵器も大量破壊兵器も拳銃も同じ原理である。結果は出せるが、結論は出せない。

だったら、せめてパイにせよ。

11月23日(水)

今日は一日、引越しの荷造りをしていた。

今月で生まれ育ったこの町ともお別れだ。寂しくないと言えば嘘になる。

でも、駅にして3つ。それほど遠くに越すわけではないし、今回は独りじゃない。おじさんはおじさんとして元気いっぱい生きていく。



しかし、様々な鉢植え、本や雑誌、各種道具類。 あと金魚。

移動し難いものばかり溜め込んじまったもんだ。 げぼ。

11月24日(木)

昨日、引越の荷造り中にちょっとの休憩していたら、つい、うたた寝をしてしまったおじさんである。

そして、おじさんは、そんな昼のまどろみの中、実に脆く危うく儚く切ない夢をみてしまった。一言でいえばロマンスだ。

目が覚めた時は、なんとも言葉に尽くしがたい心境だったが、やはり引っ越しに対し、私はある種の寂しさを感じているのだと自分なりに夢分析をした。

内容は恥ずかしすぎて言えないが、私の夢に出演してくれた皆さま。本当にありがとう。 私は旅立ちます。

11月27日(日)

おじさんからおじさんへの提言だ。

おじさんにはFacabookとTwitterに手を出しちゃならねえ。

11月28日(月)

あれ?もしかして俺って今すごく偏屈じゃないか?

なんて思う瞬間が最近よくある。

悔い改めなくては。

11月29日(火)

週末に大部分の荷物を引っ越した。

本格的に生活を始めるのは来週からだ。

今、実家の部屋にあるのは金魚の水槽ぐらいのものだ。

部屋と水槽とわたし。である。

無駄に広い部屋なので侘しさが増す。

11月30日(水)

月末である。明日から師走だ。

そういえば、私にはフランスはパリに二軒家がある。先の震災で真先に連絡をくれたのが、フランスはパリの二人の友人からである。

私の家に来い。 と。  つまり、私の家である。

そして、今日パリに三軒めの家を得た。

パリよ! 絶対に行くからな! 待ってろよ! 11e!

東洋ボーイがオキュパイしてやっかんな!