2019年 2月
2月1日(金)

私はよく寝言を言うのだが、最近、娘もよく寝言を言うようになってきた。

う~む。

しかも、私と娘はセミダブルのベッドで一緒に寝ているのだが、我々は毎晩のように寝言で秘密の会話を楽しんでいると、妻が言うのである。

う~む。

昔から、寝言に返事をしてはいけないとか、寝言と会話してはいけない、なんて言われるけれど、寝言同士でお喋りするのはどうなんだろうか。

う~む。

ペンローズの階段のような複雑怪奇な捻じれの世界に迷い込んでしまいそうだ。

でも、寝言でフリースタイルダンジョンとかは面白そうだ。

2月4日(月)

朝、娘が目を覚ますと、眠さと寒さのせいで、抱っこをせがんでくることがよくある。そんな時は、しっかり抱っこした上に掛け布団で包んでやって、身体も心も覚醒するまで気長に待ってやる。

今朝も、そんな風に抱っこをしていたら、娘が何気なく顔を上げ「父ちゃんブトンだ」と言って、ニッコリと微笑んだ。

娘はしっかり成長しています。

2月5日(火)

昨日、16時から保育園での個人面談に両親で行ってきた。

面談が終わって、そのまま娘を連れて帰ることになったのだが、娘はいつもより早いお迎えに加え、父だけでなく母もいることに興奮し、「今日は3人だ!」と友だちに向かって喜びの雄叫びをあげ、妙な舞を踊っていた。

可愛い奴だ。

だが娘よ。

父ちゃんたちは昼に銀座で寿司を食ってきたんだ。
こんな時にしか夫婦の時間が持てないからな。

すまん。 許しておくれ。

2月6日(水)

宿題が溜まっている。

アレやりたい、コレやりたい、と思いながらも様々な理由でなかなか出来ずにいる事って皆さんにも結構あると思う。これが、ここで言う宿題だ。

私の場合は、加齢から来る気力と体力の減退、娘が産まれてからの諸々の制約(特に時間)のために、三十代半ばぐらいから宿題の溜め込みが顕著になっていった。

しかし、この数年で溜め込んだ宿題の膨大さを前に、このままだと俺の人生どうなっちゃうんだ!? との不安が高まり、様々な事情を考慮した上で、絶対に消化可能な宿題から取り掛かることとした。

● TAMIYA:1/72 ウォーバードコレクション No.71
  F6F-3 ヘルキャット

● HASEGAWA:1/72スケール 飛行機 Bシリーズ
  F6F-3/5 ヘルキャット

まず選んだのは、2つのメーカーから出ている同じ飛行機のスケールモデルの作り比べである。スケールモデルを今のレベルでどこまで作り込めるかという挑戦的な面と作り比べという道楽的な面を併せ持つ有意義な宿題だ。

この宿題ならば、昔に揃えた道具もあるし、サイズも手頃だし、細かく時間が使えるし、新しい塗料や道具のおかげで手間も省けるし、取っ掛かりとしては良い宿題だと思うのだ。

ちなみに、カラーリングは新しく塗った我が家の外壁と同じ色で塗り分けようと思っている。

いよいよ父の宿題の始まりだっ!
娘よ! 頼むから邪魔しないでおくれ!

2月7日(木)

昨晩、深夜に目が覚めて、娘が馬鹿みたいに口を開けて気持ち良さそうに寝ている姿を眺めながら、あらためて、自分は親になったんだなと感じてしまった。

すると娘は何かを感じとったのか「いいよ いいよ」と寝言を言った。

まだまだ難しいことはあるけれど、たぶん娘のイヤイヤ期は峠を過ぎた。蕾を覆っていた薄皮が破れ、花が綻びていくように、娘の暖かく優しく柔らかい部分が少しづつ開きはじめている。

おかげで、娘は実はこんなに可愛い奴だったのか、と思い知らされる日々を送っている。

父は幸せ満開である。

2月8日(金)

今週の週明けの月曜日に大学時代の友人が出張で東京に出てくると言うので呑みに行ってきた。

お互いに次の日も仕事のため軽く呑むだけにしようと、18時から日本橋のお多幸本店で呑みはじめ、近況報告やら何やらをベラベラベラと喋っているうちに気が付けば21時。

それでも話が尽きないので、先にお会計をしてしまうことで退路を断ったつもりが、結局、自分たちの力で席を立つことができず、店員に促されるようにして店を後にした。

しかし、それでも話が尽きず、近くのカフェで茶をすすりながら、23時までマシンガントークバトルを繰り広げたのだった。

楽しかった。

この日の夜、私は倉庫から昔の道具を引っ張り出してきて、まずはプラモデルの一つでも作ってみようかと、思い立ったのだった。

触発される人間関係って、とても心地良いものだ。

2月13日(水)

保育園のお迎え時間は、お母さんや保育士さんの朗らで明るい挨拶や談笑に満ち溢れ、私のようなボサボサでノソノソのオジサンはいつも躊躇してしまうのだが、月に一度のある時期だけは、妙に重苦しい感じのする日が続くので、これは何なんだろう? 気のせいかな? なんて思っていたら、昨日がちょうどそんな日だった。

憶測の域を出ないけど、おそらくこれは男には分かんない類の事情なのかもしれないな、と思うと色々と腑に落ちるのだが、兎にも角にも、月に一度のそんな時ぐらい、そろそろ男親が手伝っても良いのではないでしょうかね?

バレンタインばっかり期待して! まったくもう!


 ↓ 男性諸君はよく読むように ↓
 「ツキイチ!生理ちゃん」(小山健)

2月14日(木)

2月6日の日記に書いた「宿題」の中で、春ぐらいまでに実現しようと思っていることがある。

「エビの飼育」だ。

と言うのも、保育園の玄関にいくつか水槽があり、そこにグッピーと一緒にエビが飼育されていて、そのエビが繁殖してどんどん増えているのである。

ある日、餌やりをしている副園長に話を聞くと、「何もしていないんですけど増えちゃうんですよ」とあっけらかんと言うので、「ミナミヌマエビの繁殖ってけっこう大変なんですけどね」と返すと、「そういう種類のエビなんですね、お父さんずいぶん詳しいんですね」と軽く言われてしまった。

ぐぬぬぬぬぅ。

昔、私はメダカの飼育と繁殖に励んでいたことがあり、その際、エビにも何度か挑戦したのだが、水質の調整や何やらが上手くいかずに死なせてしまい、またいつか必ず挑戦しようと固く心に誓っていたのだ。それなのに。

ぐぬぬぬぬぅ。

その時、隣にいた娘がボソっと「父ちゃん、エビ飼いたい」と呟き、副園長が「増えるばっかりなんで差し上げますよ」とあっけらかんと言うので、「じゃあ、もう少し暖かくなったら(水温とエビの活性を考慮して)貰います!」と即答している自分がいたのだった。

自尊心など糞喰らえ! 春にはエビだ!

2月15日(金)

1998年。私が18才。妻が17才。

まだ猛暑などという言葉も無い、前世紀の夏のある日に私たちは付き合いはじめ、それから数々の紆余曲折を経ながら(本当に色々ありました)も、失敗と模索の20代や挫折と妥協の30代をやり過ごし、今に至るわけですが、今更ながら、これはとてつもなく素晴らしく、とてつもなく素敵なことだと、昨日、妻から貰った(娘の手を経由して)チョコレートと一緒に噛み締めたのでした。


凄いよな。

2月16日(土)

今日も今日とて仕事なのだが、今日のように土曜日に私が仕事の日になると、妻は娘を連れて近くの空港によく遊びに行っていて、空港で遊ぶ娘の様子を写真で送ってきてくれる。

だが、私はいつもその写真を見てギョッとする。

あれ? どこ行くの? 俺は? え? なに? どういうこと?

普通、空港には飛行機に乗るから行くのであって、まさか遊びに行くとは思わない。妻と娘が飛行機でどこかに行こうとしているのかと思ってしまうのだ。

飛行機が好きなのは分かるが。 うぅ~。


もうこうなったら土曜日に仕事しないのが一番だな。

2月18日(月)

今朝、娘がパンツを履いて登園した。

18人いるクラスの中で、まだオムツが取れない子が5人いて、娘もその仲間に入っている。

競争ではないのだから、娘のペースで気長にやればいいと思う一方で、変に逸る気持ちもあり、ちょっと無理をさせてしまった結果、逆に頑なになってしまった部分もあるかもしれない。

だから、こちらは少し促すだけにして、娘の意思に任せようと思っていたのだが、今朝、娘が目を覚ますと箪笥から自然にパンツを選びとり、実に容易く履いてしまった。

まあ、まだどうなるかは分からないけれど、今までの経験上、成長とは基本的に不可逆で、歩き始めたらもうハイハイの頃には戻らないように、おそらく、このままオムツ離れをしてしまうんだろうと思う。


父ちゃんがしてやれることが、また一つ減った。

2月21日(木)

ここのところ娘の就寝時間が遅くて困っている。

共働きのせいもあり、どうしても遅くなってしまいがちなのだが、それでも21時迄には布団に入るようにしている。

それなのに、なんだかんだとモゾモゾしていて、昨晩などは22時半まで粘って起きていた。

むぅ~。

でも、22時を過ぎると流石に眠いようで、モゾモゾしながらも目はしっかり瞑っていた。

むぅ~。

娘よ。 少しだけ早く寝てくれ。
そうすれば、父ちゃんの可能性も少し広がるんだけどな。

2月22日(金)

今夜は娘と二人きりの夜。
休み前だと余裕を持って過ごせるので喜。楽しみだ。

さて、こないだ会社から泊りがけでカンファレンスへの出席を打診された。専用の託児所があるので子連れでも参加可能ということだったので、父娘の二人きりで過ごしたことは何度もあるけど外泊したことはまだ無いなと思って、興味本位で受けたのだが、結局、諸々の事情により流れてしまい、ちょっと残念だった。

ということで! 娘との二人旅だ!

今年は連休も多いし、個人的にも勤続休暇が出るのだ!
どこ行こうかなぁ? 日本出ちゃうか?

2月27日(水)

煙草をやめて一年以上になる。慣れてしまえばなんてことはない。ただ吸わなければいいだけなのだ。簡単だ。もう色んな事を我慢しなくていいのだ。自由だ。

逆に、煙草をやめて我慢できなくなったことがある。煙草の臭いだ。もの凄く臭い。気持ち悪くなる。ガムなんか噛んだって無駄。今まで皆さんよく我慢して下さいました。申し訳ありませんでした。

あと、本当に我慢できないのは煙草のポイ捨てだ。路上喫煙は百歩譲って目を瞑るが、ポイ捨てはもうなんだか、頭の中ニコチンで固まっちゃったんじゃないかな?

私も元喫煙者として現役の喫煙者には寛大でありたいと思うのだが、この期に及んでポイ捨てとは、理解に苦しむというかなんというか。

とまあ、当事者から外れてみて初めて見えてくるものもありますな、ということで。人はなんて未熟なんだぁ。

2月28日(木)

2月は早い。もう終わりだ。

さて、娘と風呂に入る時、念仏ごっこをするのが最近の流行りだ。きちんと手を合わせて、目を瞑り「なんまんだ~」と唱えると、娘も真似して「なんまんだ~」と唱える。私の実家が浄土系なので「なんまんだ~」だ。

だが、いつも必ず悪ふざけがはじまって、娘は途中から「かいのだけ~」と変な経を唱えて踊りはじめる。

ちゃんと心を込めて唱えなさい! まったく!

しかし、かいのだけ?って、どこの宗派だ? まさか一遍上人の踊り念仏か!?

こうして、風呂場念仏は今夜も唱えられる。