2019年 4月
4月1日(月)

平日にできなかった家事を、週末にまとめてやらなくてはならないので、余程の事がない限り、週末の朝も平日と同じ朝6時頃には目を覚ますようにしている。

でも、先週末は余程の事(連日の社交飲酒)があったので、早起きができず、目が覚めても二日酔いのためしばらく布団でゴロゴロしていたのだが、まず娘が目を覚まし、それから妻が目を覚まし、家族全員が目覚めているのに、父が起き上がらないことをいいことに、朝のラジオを聞きながら、皆で小一時間ほどゴロゴロして過ごしていた。

家事もやらねばならないが、週末の朝に家族一緒に微睡んでいるのも、なかなか幸せだし、とても大切な気がするので、今年度からは、営み方を少し調整しようと思うのだった。

令和元年は微睡みの年とする!

4月2日(火)

平成の次には元号なんて無くなるんだろうとすら思っていたので、実用的にも活用的にも意識的にも廃れていた元号が、ここに来てこれほど盛り上がるとは思っていなかった。

ただ、元号もそうだけど、そんなことまだやってんの? というもの、例えば、学校の名札とか制服とか、契約での押印だとか捺印だとか、懲罰としての死刑だとかが無批判かつ無関心に存続していて、そうしたものがこの国には多すぎると思っているのは俺だけか?

必要ないものをきちんと退場させる時代にしていかないといけないよな。令和は。

4月3日(水)

娘にもある程度の知識と見識が備わってきたので、家でアイスとかチョコレートを食べ難くなってしまい、そろそろ奥の手を使わないと駄目かもしれない。

てか、どんだけ菓子を食べたいんだ? 俺は?

春爛漫。桜が満開御礼真只中である。

4月4日(木)

職場の前には全長1㎞ほどの真っすぐな桜並木があって、毎年この時期になると、桜の花の白いトンネルが出現し、その長大なトンネルを通って気持ち良く出退勤している。

この職場に来て10年になるが、毎年のように桜の花振りを見続けていると、今が一番の花盛りだなという瞬間があって、その姿は怖ろしいほど美しい。

ただ、桜は広葉樹だから、この時期だけでなく四季折々にその姿を変化させ、いつの季節も我々の目を楽しませてくれるので、なかなか良い植物なのだ。人気があるのも頷ける。

まあそんなわけで、花冷えも一段落し、今日から明日が桜の花の盛りになりそうなので、今夜あたり娘を連れて夜桜見物に行ってこようと思っている。

満開の桜の美しさもさることながら、夜桜の桜吹雪が私は一番好きなのだ。


桜の樹の下には屍体が埋まつてゐる!
これは信じていいことなんだよ。何故つて、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことぢやないか。


月並みですが、出典は梶井基次郎「桜の樹の下には」より。

4月5日(金)

最近、どういうわけだか妻が早起きをしてくれるようになって、洗濯や食事の準備をしてくれるので、かなりありがたいのだが、マイペースな娘の起床や着替えや食事なんかに付き合っていると、家を出る時間はいつもとあまり変わらず、実際のところ、一番得をしているのは、色々と世話を妬いてもらえるようになった娘なのかもしれない。

まあ、春爛漫だから仕方ないな。

というわけで、妻は早起きになり、娘はマイペースながらも自立してきたので、今まで細々と受動的に読書や音楽や映画を楽しむだけだったが、これからは能動的な楽みにも色々と挑戦できそうだ。

とりあえず制作途中のプラモの完成を目指し、5年ぐらい保留になっているZINEの制作に取り掛かる。あとエビ飼わないと!

ついでに、きちんと告知してませんでしたが「真平新報」がこのサイトの正式コンテンツ「Journal」として加わりました! Graph」はしばしお休み(1回しか書いてないけど)

色々と今後ともお楽しみに! と言っても全て個人的なアレだが

しかし春爛漫だ。 今夜も夜桜花見すっか。

4月6日(土)

今日は仕事である。とほほ

こないだ昼休みに同じ年齢の同僚と久しぶりに一緒に飯を食っていたら、彼が自転車通勤を始めたという話になり、エネルギー排出や災害対応の点はもちろんのこと、健康や体力の維持の点からも良いことだ、と私が絶賛の意見を述べたところ、実は満員電車に乗れなくなったのだと打ち明けられた。

う~む。

彼は体格も豊かで快活な熱血漢だ。豊かなユーモアと広い知識と的確な見識を持つ魅力的な男だが、そんな男までもが東京の毒牙にかかってしまったのである。最早、この東京で平穏無事に生き残っていける奴などいるのだろうか? と思ってしまう。

おそらく、超人的ミュータント鼻クソホジホジ無神経オジサンぐらいにならないと、とてもじゃないけど生きていけないだろう。東京はいつからこんなサイバーパンクでディストピアな「爆裂都市 TOKYO」になってしまったのだろうか。SFの創作は大好きだが、現実は願い下げである。

4月8日(月)

プラモデル制作は、週に一度か二度の作業でもうニヶ月近くが経過するが、最初に丁寧かつ細かく手を入れてしまったため、まだ部分的なディティールアップと細かな部品の塗装までしか進んでいない。

う~む。

手始めなのだから、もう少しサックリ作れば良かったと後悔しつつも、始めてしまったものは仕方ないので、ジックリドッシリネッチョリ進めていこうと思う。

しかし、今手を付けているのは600円のキットだが、手の入れ方次第では深い迷宮に入り込んでいってしまうので、なかなか侮れない。あと、目と肩がひどく疲れるので「アリナミンEXプラス 60錠」を買ったら1,900円だった。

う~む。 迷宮だ。

4月9日(火)

料理をしていると「何か手伝う!」と言って、娘が張り切って台所にやって来る。卵を割って溶いたり、キャベツの葉を剥いたり、食材を切ったり、揉んだり、混ぜたり、炒めたりする。

すべての作業に介添が必要だし、失敗や危険も多く、時間も掛かるので、なんだかんだと大変なのだが、できる限り娘が参加できるように努力している。

ある程度の作業が終わると、娘は満足して居間に戻っていくのだが、後片付けはやらない、というか、後片付けの存在を知らない。

料理を通して、包括的なクリエイティビティを育んで貰いたいのだが、まあ、そんな父の思惑などどこ吹く風か、娘は自由気儘に生きている。

まあ、それでいいのだな。

4月10日(水)

数々の随筆を読んできた私だが、やはり、日本の「随筆 in 随筆」の書き手は村上春樹が一番だと思うんですが、どうでしょうか? 二番手は椎名誠かな。

ちなみに、私の随筆評価の基準は

1 一駅で一本読める文量

2 下らないけど心に響く

3 まったく頭に残らない

2と3が矛盾してるじゃないかと思われる人もいるとは思いますが、そういう事なので仕方ないんです。ただ、2と3のおかげで読み返しても飽きずに読め、まあそれが、いわゆるひとつの「随筆 in 随筆」なわけです。

この日記の目指すところでもあります。

4月11日(木)

保育園での親同士のコミュニケーションでは、限られた時間の中で瞬発力のある会話が求められるのだが、私のようにボサッとした父には至難の技なのだ。

同じクラスのお母さんに会って、挨拶したはいいが、さて次に何にか話さないとなと思って「そう言えばこないだの…」といい掛けたところで、あっちもこっちも子どもが騒ぎ始めてしまい「くぁwせdrftgyふじこlp」なんてことが私の場合はよくある。

しかし、その辺りが手慣れたお母さんを観察していると、実に完結かつ的確に「わぁ! 〇〇ちゃんの靴下カワイイ!! どこで買ったんですか?」なんてことをサラリと言って、とても上手に話を弾ませる。

でも、こんな時、ボサッとした父は「あ? これ貰いもんです」などと言って、会話をピッタリ止めてしまうのである。

心の中 ♪ いつもいつも ♪ 描いてる~ ♪ (描いてる~ ♪)

向いてないんだから、無理すんのはよそう。

4月12日(金)

昨日、フィリピンのルソン島の洞窟で見つかった化石が新種の原人だと判明し、ルソン原人発見として英学術誌ネイチャーで発表された。

この発見はこれまでの人類進化の仮説を大きく変える可能性、つまり、我々現生人類がアフリカから世界に出張る前から各地にいろんな原人が住んでいて、思っていたよりもそいつらから色々影響受けてんぞ!ってことなのである。

この発見は個人的にもいろいろと思い当たることがあるので、今後も注目して見ていきたいのだが、早い話、この事実って数万年前の遠い過去のものではなく、今現在においてもかなり大きな影響を与えてんぞ!ってことなんだが。

誰か今晩、俺と呑みませんか?

ちなみに、ルソン原人は成人にして体長90cm(3ft)以下だったそうです。

4月16日(火)

先週末から風邪を拗らせ、久々に辛い感じだったので、昨日は仕事を休んで一日中横になっていたが、日中、ベッドの上で聴く選挙カーのウグイス嬢の声って、精神的にけっこう堪える。

さて、そんなわけで、今日はどうしてもやらねばならない仕事のため、不良の続く体長のまま職場へやってきたが、様々な伝達不足(日本の会社によくある)のため歪められた工程や仕様により、仕事がまったく進まないことが分かったので、昼で帰ってきた。

結局、午前中3時間の無為な時間を過ごす為だけに、往復2時間近い通勤をしなくてはならない馬鹿らしさを痛感しただけだった。


本当に日本死ね。

4月17日(水)

娘と公園で桜の花吹雪を見物していたら、いつになく量感ある散り方なので、なんだろう? と思って、よく観察してみると、なぜか花が房ごと落ちてきているのだった。

う~む。これはこれでなかなか良いのだが、なんでだろうか? と思って、更によく観察してみると、桜の木の上で大勢のチュンチュン(雀)たちが嘴で花房を摘み取っては捨てていたのである。

う~む。何をしているんだろう? 花の蜜でも吸っているのだろうか? しかし、雀が花の蜜を吸うなんて事があるんだろうか?

しかし、通常のハラハラと散る桜も可憐で良いのだが、花の房ごとポトポトと散る(らされる)桜も充溢かつ欲動的で、背反の美しさがある。

ただ、娘にとっての桜吹雪は美しさよりキャッチのしやすさが重要なので、断然、チュンチュン花吹雪の方がキャッチ率は高くなるようなので、存分に楽しんでいたが、なんか、昔、こんなゲームあったよな。ニンニン。

4月18日(木)

ネットのおかげで、かなりニッチな情報が、かなりディープな部分まで、存分に得られるようになったのは良いのだが、その泥沼の情報の渦に足を取られてしまって、まったく身動きが取れなくなってしまうようなことがある。

ちょうど今、私はその状態だ。

こんな時、有無を言わさず私を引っ張り上げてくれるのが、何を隠そう、娘なのである。

パソコンを壊さんばかりの強引さだが、とても心強い私の救世主だ。

4月19日(金)

朝、目を覚ますと、空気がだいぶ麗らかになっていて、どうしようもなく春を実感するのだが、この時季ぐらいから、通勤の電車内が臭くなってくるんだよな。

む~ん。

まあ、みんな生きているんだから仕方ないよなと思いながら、臭い電車を乗り継いで職場へ到着してみると、ずいぶん煙草臭い。社内の喫煙室の空気清浄機と換気扇の故障だそうだ。

む~ん。

まったく、喫煙室など即刻廃止せよ!喫煙者は全員クビ!と怒りを露わにしながら、所要で営業部のフロアへ行ってみると、かなりきつい汚物臭が鼻をつく。排水設備の故障だそうだ。

む~ん。 なんだかな。。

ちなみに今朝、「父ちゃんから檸檬の匂いがする」と娘から言われました。どうやら、春の父からは檸檬の香りがするようなのである。なんでだろう?


いったい私はあの檸檬が好きだ。
レモンエロウの絵具をチューブから搾り出して固めたようなあの単純な色も、それからあの丈たけの詰まった紡錘形の恰好かっこうも。

――その檸檬の冷たさはたとえようもなくよかった。


月並みですが、出典は梶井基次郎「檸檬」より。

4月22日(月)

毎年のことながら、それまでは薄手のコートを羽織っていても朝晩は寒いのに、ゴールデンウィーク前になるといきなり汗ばむ気候に激変するので、ガスストーブも加湿器も羽毛布団もコートも何もかも、片付ける機会を失い、部屋の隅に置き去りにされてしまったままになる。

冬の物は、クリーニングとか掃除とか、物によって然るべき処置をしないと片付けられないことが多くて面倒だし、かさ張るんだよな。

しかたないので、ゴールデンウィークに入ってから、徐々に片付け始めるのだが、イヤイヤながらダラダラと作業をしていると、あっという間にゴールデンウィークが終わっていたりするけど、今年は10連休もあるので、いくらダラダラやっても、流石にいくらか余るだろうと思っている。甘いですかね?

ちなみに、ゴールデンウィーク中は、我が家はこれといって大きな予定は無いので、みなさん気楽に遊びに来て下さい! 美味しい麦酒ぐらいはご馳走しますよ!

4月23日(火)

保育園で娘と同じクラスの子たちが、私のことを無害な大人であると認識し、かなりフレンドリーに接してくるのは良いのだが、かなり近くまで顔を寄せてお喋りしてきたりするので、当初はかなり戸惑った。まあ、相手が子どもなので徐々に慣れてきたが。

でも、常に子どもと接している影響からか、保育士さんもけっこう近くまで顔を寄せてくる傾向があって、これまた戸惑うのだが、相手は大人なので、こちらはなかなか慣れません。

ちょっと近いんですけど、とも言えないので、けっこう困まります。

4月24日(水)

この日記は仕事の合間にジャジャッと書くので、あとで読み返してみると、小学生の作文より酷い状態のことがけっこうよくある。

昨日の日記もけっこう酷かったな。

そんな時は、夜中にベッドの上でこっそり修正作業をして、誰にも気付かれないように差し替えているのだが、十数年も毎日のように文章を書いているのに、まともな日本語が書けなくて悲しくなる。

そう言えば、保育園で娘のクラスの子どもたちの流暢なお喋りをなんとなく眺めていたのだが、よくよく考えてみたら、この子たちは入園直後のつい2年前、喋るどころかまだハイハイしている子もいたという驚愕の事実に行き当たり、感動を通り越して戦慄してしまった。

凄いポテンシャルですよね。

私に少し分けて欲しい。

4月25日(木)

娘を寝かしつけた後、屋根裏部屋の小さな作業机で、プラモデル作りに励んでいる。

まだ作り終わらない(もうちょいで整形が終わるかな)F6F ヘルキャット。単座式の中翼単葉プロペラ単発のレシプロエンジン機です。なんのこっちゃ? って? 第二次世界大戦時の米海軍の小さなプロペラ戦闘機です。戦争は終わっているので武器は全て外しています。武装解除。

プラモデルの制作は、自分の時間の確保の一歩として、かつての趣味を再開しましただけなのですが、今回のようなスケールモデル(実物の縮尺模型)は今まできちんと作ったことがなかったので、興味本位で手を出してみたところ、これがまあなんと、かなりプラグマティックなデザインの勉強になるのだ。

まず図面や写真や文献などなどの各種資料を蒐集し、設計思想から現れてきた形状の特徴を紐解く。それから機体の塗装パターンやノーズアートなどの考察を行い、素材や機能や動作による経年劣化や汚れの度合いを予測する。スケールダウンされたプラモデル上での表現方法を模索し、無理のない綿密な作業工程を立て、適切な塗料や道具を準備して、いざ作業に取り掛かる。

つまり、プラモデル制作には、デザインワークのプロセスを経た上で、精密な立体デッサンを進めていくような、そんな感じの面白さがあるのです。場所や道具や時間にあまり制約がないので、ちょっとした空き時間に進めていけるし、かなりリーズナブル(これ重要)だ。

プラモデルってとても良い趣味だな。

4月26日(金)

明日から10連休のゴールデンウィークが始まるが、ここ数年の我が家のゴールデンウィークは、高熱で家族全員仲良く寝込んだり、妻の術後療養と娘のイヤイヤ炸裂で父が撃沈したりと、一筋縄ではいかない連休が続いた。

ゴールデンウィークは鬼門なのだ。

今年は10連休もあるし、なんとか無事に過ごしたいと思うのだが、早速と言うかなんというか、連休に備えてATMで現金を引き出そうと思ったらキャッシュカードが磁気不良で使えず、対応は窓口だけに限られるため、連休が明けないとどうしようもないとのことだった。現金は虎の子の闇口座から引き出しはしたものの、なんだかちょっと嫌な予感なのである。

まあ、そんなわけなので、我が家のゴールデンウィークは基本的にノープランです。皆さん遊んでやって下さい!